能こそROCKに挫折したやつらの希望か
いろんなところで、「邦楽」(もちろんJPOPとかのね)なんてみとめん、日本にROCKなんてない!と言い張ってきました。 日本語という言語に向き合ってへんからです。 ほんだらお前はどういう音楽が日本語と向きあった音楽なんじゃ!などと言われたら? 純邦楽は全部そうやと思いますが、僕はいつもは大概、義太夫を挙げます。 今回は、能についてかたろ思います。 能には、ROCKと近い、「たぎり」を感じます。 We Will Rock Youみたいな、熱い「たぎり」。伝統音楽にそれを感じることがあるなんて、みんな思ってもいないでしょう。それも、退屈なイメージのある能にあるゆうたらどう思いますか? まずはこれを聞いてほしい。 どうでしょう。圧倒的でしょう? こんな熱い音楽をきいてまうと、鼓童やのなんやの、太鼓パフォーマンスやのやっとる最近の連中はまだまだやと思ってまう。 考えたら能は古代の音楽であり、インテリくさい現代人がそらかなわんはずです。 この熱さは、七五調の繰り返しによって生まれています。 七五調はよんどって歯切れがよく気持ちのええ形式、みたいにおもわれがちですが、 決して効能はそれだけではなく、持続しとるうちに、ロックのドラムみたいに、うねりが生まれてくるんです。 これは詞と詞の間に挟む「間」が、アクセントとしてはたらいとるからです。 能はその七五調を、さらに細かく分割して間の配置を複雑にし、独自のリズムを生んでいます。 他の邦楽やったら「○○○○○○○ ○○○○○」なんが、能やったら「○ ○○○ ○○○ ○○○○○ 」みたいにね。 義太夫やったら、こんなことない。劇場音楽はやっぱ聞き取れてなんぼやし、物語のテンポが速いですから、同じような台詞をずっと繰り返すようなことは場面的に難しい。 そんなわけで、この『「間」によるリズム』にこだわった音楽は、能が唯一無二とちゃうかなあ。 そしてこの間のリズム、うねりっちゅうのは、強弱アクセントによる音楽、ロックの前に日本語の無力さをかんじとる自称ROCKER諸君には、是非注目してほしいもんですね。 なんせ、この七五調と間の配置による芸術は、一字一音、高低アクセント言語の日本語に「しか」でけんもんやから。 かくいうぼくも、なんとか自分の楽曲にこのたかぶり、たぎりを取り入れたい思うてます。 先ほど、間の複雑化というのは浄瑠璃音楽とは相性的に難しい、とは言ったばかりですが、その難しいのをなんとか乗り越えてやろと思っとります。楽しみにしとってください
2011/08/07 ヘンシウ 仕分け:動画 感想:25 ト ラ ッ ク バ ッ ク: ▲ トラックバックユ・ア・レル
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無題
Rockといってもクイーン以外知らないんじゃね?
ナ ナ シ カ イ ジ ュ ウ 2011/08/11 13:47 ヘンシウ ヘンシン